「ラノベのプロ!」感想と評価 リアルでシビアすぎるラノベ業界もの!
公開日:
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最終更新日:2020/09/29
おすすめライトノベル 美少女ヒロイン, ラノベ, ラブコメ, 青春, ツンデレ, 業界, 感動, 富士見ファンタジア文庫, ラノベ業界
「ラノベのプロ!」というライトノベルをご存じでしょうか?
この作品は、『富士見ファンタジア文庫』で出版されているライトノベルです。
今回は、「ラノベのプロ!」の評価と感想を紹介していきます。
この機会にぜひ、この作品について知っていただければと思います。
「ラノベのプロ!」の評価と感想
INDEX
画像は【富士見ファンタジア文庫公式twitter】より引用
リアルでシビアすぎるラノベ業界もの! それでいて熱い”何か”を伝えてくれる創作への思いが詰まっている!!
「望公太」先生の「ラノベのプロ!」。
ガチでラノベ作家のリアルを知ることができる……、そんな現実を知れるからこそ面白い!
この作品は、ラノベ作家のリアルな日常を描いた作品であり、「ライトノベル作家ってこういう事を考えながらライトノベルを創作しているのかぁ~」と思いながら読んでいましたね~
書いている内容は、なかなかシビアであり、”ライトノベル業界は九割『金』で回っている”という所からも分かるように自分が知らないラノベ業界の裏側の部分をこれでもかというくらい知ることができると思います。
ラノベ業界ものは昨今では多くありますが、この作品はその中でもピカイチにリアルな日常を描いていたと思いますよ!
また、そんなリアルな日常を描いている中で、ラノベ作家である「神陽太」は間違いなく熱いものを感じさせてくれましたね~
売れている作家の本は初動に貢献しないだとか、孤高の作家と思われるためにエゴサをしないだとか……、と「ヨータ」は器が小さいのですが、創作に対する「ヨータ」の本気さは本物です。
そこに熱い部分を感じましたね~
あと、アシスタントの「ユマ」が可愛すぎますし、一巻の最後の展開は予期できなかった……、ラブコメ作品として読んでも絶対に面白いはず!
イラストに関して、イラストレーターは「しらび」先生が担当しています。
イラストの上手さは言うまでもなくピカイチ! どのイラストも文句なしでしたし、キャラクターもそれぞれ印象に残っていますね~
マジでどのイラストも神レベル!
「ラノベ業界ものを今読みたい!」「ラノベ業界もので面白い作品ない?」と思っている方はぜひとも読んでみて下され!
そんな「ラノベのプロ!」の評価は、10点中10点です。
ここから「ラノベのプロ!」の主なストーリー、登場人物の紹介をしていきます。
「ラノベのプロ!」の主なストーリー
ライトノベル作家である「神陽太」、彼の作品は一度アニメ化していたのだが……、あえなく爆死……。
そして、新たな作品を生み出すべくプロットを書きあげるも編集者からボツと言われる始末であって……。
そんな「ヨータ」の家には、幼なじみである「希月結麻」の姿があり、「ユマ」は、今日から「ヨータ」のアシスタントとして働くこととなっていた。
「ヨータ」は「ユマ」にライトノベル数冊を購入してくるようにと頼んでいたのだが、そこには「ヨータ」にとって余計な一冊もあった。
「ユマ」は「ヨータ」のため、良かれと思い、そのライトノベルを発売日当日に購入しており……。
「バッキャロウ!」
「発売日……発売日に買うって、なにやってんだよ、お前!?」
「ヨータ」曰く、発売日に購入すると作家の初動に貢献してしまうとのこと……、初動とは、発売から数周の売り上げの動きのことであり、ラノベ業界にとって、初動がものっすごーく重要な意味を持っていた。
要するに、「ヨータ」は、売れてる作家さんの売れてる作品の売り上げに貢献したくないということであって……。
一方、「ヨータ」もアニメ化作家ということもあって、年収は二五〇〇万円……、しかし、「ヨータ」はこれからもっともっと頑張らなければならなかった。
ライトノベルを書いていく上でアニメ化というのは、「ヨータ」にとって単なる通過点に過ぎず、ただ読者から面白いと思われる物語を書き続けるというのが「ヨータ」の日常に他ならなかった。
しかし、この業界は九割『金』で回っており、嫌というほど「ヨータ」もそのことを思い知らされてきた……、それでも『好きなことを仕事にする』ためにライトノベルを書き続けてきたし、また、「ヨータ」には叶えたい野望があった。
俺の願いを叶えるためには、この程度の端金じゃなんの意味もない。
「ラノベのプロ!」の登場人物
- 意識高い系ラノベ作家、年収二五〇〇万円「陣内陽太(じんないようた)」
- 「陽太」の幼なじみであり、アシスタントをしている現役大学生「希月結麻(きづきゆま)」
- 「陽太」の一番弟子であり、デビューを控えた女子高校生「小太郎(こたろう)」
- 世界観という言葉ばかりを使う14歳現役厨二病作家「絵万寺(えばんじ)エル」
ここまでが「ラノベのプロ!」の主なストーリー、登場人物の紹介でした。
「ラノベのプロ!」どんな展開のストーリー?
「ラノベのプロ!」はどんな展開なのか、簡単にそれぞれの巻について、紹介していこうかと思います。
「ラノベのプロ! 年収2500万円のアニメ化ラノベ作家」1巻の主な内容
「バッキャロウ! こういう人気作は、発売日に買いたくねえんだって。俺より売れてる作家の初動に貢献したくないの!」
アニメが爆死した、意識高い系ラノベ作家・神陽太の年収は2500万円。アニメがコケてもこれぐらい稼ぐことはできるが、この業界では全然たいしたことはない。上には本当に上がいる。
そんなシビアな業界で陽太は“プロ”らしい日常を心がけるが――税金対策として雇った幼馴染み・希月結麻はラノベ知識ゼロ。後輩作家のJKとJCの才能には焦らされ、担当編集からはダメだしの嵐……。それでも野望達成のため、今日も執筆で金を稼ぎ続ける! 望公太が贈る『日常系』のハイエンド登場!!
器が小さくて意識が高い系ライトノベル作家「神陽太」!! そんな彼のアシスタントを務める「希月結麻」……。
”自分より売れてる作家の本は、発売から二週間待って買う”というやり方でライトノベルを購入するなんとも器が小さいラノベ作家「神陽太」。
「陽太」は、大学時代ずっとぼっちであり、また、大学を休学してアニメ化した自分の作品に携わっていたこともあった。
そんな「陽太」を小さい頃から見てきた幼なじみ「ユマ」……、もちろん大学時代の「陽太」の姿も見てきて……。
「私と同い年の大学生なのに、ちゃんと作家して、ちゃんとお金稼いで、そしてちゃんと税金納めて、立派に社会人してるんだもん」
「ユマ」が「陽太」に抱いていた感情はというと、少なからず尊敬があり……、「陽太」が頑張ってきた姿をずっとずっと見てきた。
「陽太」の年収は二五〇〇万円!? しかし、アニメ化作家として比べた場合、上には上がいるらしい……。
『神陽太』というペンネームのモデルは、言うまでもなく太陽神だ。
太陽神を逆にして、「神陽太」であり、からかい半分に「太陽神センセ―」と呼ばれることもあった。
「陽太」は高校時代、PX文庫の新人賞で『大賞』を受賞し、それ以来学業と作家業を並行する兼業作家として活動し、今に至る。
しかし、『大賞』をとった「陽太」の作品は全然売れることはなく……、三シリーズ目の『英雄殺しの最終章(ラストワルツ)』にしてようやく人気を集め、アニメ化までもってくることができた。
そして、アニメ効果で「陽太」の作品はそれなりに売れることになったのだが、ここで真面目に考えなければならないのが『税金対策』であった。
「ユマ」をアシスタントとして雇ったのも税金対策の一つであり……、そんな「陽太」の年収はというと、二五〇〇万円。
その金額を見て驚く「ユマ」の姿があったのだが、その年収はアニメ化作家としては少ない方らしく、上には、本っっっ当に上がいるとのこと。
ライトノベル作家のリアルな日常が描かれているからこそ面白い! また、最後の展開も予期できないですよ……、気になった方はぜひ読んでみて下さいな!
【管理人のオススメ度】
★★★★★★★★★★
「ラノベのプロ! 初週実売1100部の打ち切り作家」2巻の主な内容
「俺と、結婚してくれ」
アシスタントで幼馴染みの結麻に、長年の秘めたる想いを告白した神陽太。もう二度とただの幼馴染み同士には戻れない。陽太の踏み出した一歩は二人の関係を決定的に変えていく――
「……ヨータは、私のこと好きだったのよね?」「あ、ああ」
「表面上はツンツンしてたけど、実はずっと私のことを」
「お、お前、そういうことわざわざ言うんじゃねえよ!」
変わり始めた関係の気恥ずかしさに悶える陽太だが……一方で“業界の不条理さ”から後輩・小太郎を救う特訓を始めて!?
残業代なしで多忙を極める、ラノベ作家青春ラブコメ!
初動の大切さ……、初動次第でほぼ打ち切りかどうかの命運が分かれてしまう!?
デビュー作を控えた「小太郎」のラノベ作品……、そんな時、「小太郎」は「陽太」に「あとがきの書き方教えて欲しいスよ」とか言い出して……。
実は「小太郎」のデビュー作は、すでに半年ほど発売が延びており、それは超人気イラストレーターの多忙が故の理由であった。
また、当時のタイトルは『テルヒコの大冒険』であったのだが、「小太郎」の編集者にタイトルを改められたらしい。
「陽太」曰く、ラノベの初動は言うまでもなく非常に大事であって……、では、新作の初動がなにで決まるのかと言えば、パッケージで九割が決まってしまうらしい。
「あらすじみたえな長文タイトルは……まあ確かに嫌いな奴も多いようだけど、でもいいとこだってある。読者がひと目でどんな作品かわかるってのは、今のラノベ業界じゃかなり大きいからな」
近年、ライトノベルを出版するレーベルは増加の一途を辿っているのだが、いくら増えようと書店の売り場は有限であり、また、一人の読者がラノベを読む時間も金額にも限りがある。
それ故に、初動の悪い作品はあっという間に表舞台から引きずり下ろされるらしい。
一方、プロポーズされた「ユマ」とプロポースをした「ヨータ」との関係は、いつもと違っていて……。
「俺と、結婚してくれ」
一週間前に告げてしまったその言葉……、それは、二人の関係を決定的に変えてしまうものであり、ただの幼馴染み同士には二度と戻れないことを意味していた。
「ユマ」は「ヨータ」に”好きだ”と言われてすごく嬉しくて、信じられないくらい嬉しかった……、のだが……・
「少しだけ、考えさせて……」
いろいろ急すぎた「ユマ」にとって、頭が追いつくことができず、真剣に考えるため、少し返事を待ってほしいとのことであった。
この第2巻は本当に神回でした! ラノベ業界のことをとことんシリアスに捉えているからこそあのようなシーンが生まれる! もうあれは感動モノでしたね~
また、両思いの「ヨータ」と「ユマ」のダブルノックアウトも面白かったですよ~ これは読まなきゃ損ってくらいなので、ラノベファンの方にはぜひ読んで欲しいス!
【管理人のオススメ度】
★★★★★★★★★★
以上、「ラノベのプロ!」の紹介でした。
気になった方はぜひ、読んでみて下さいね。
「ここまで読んでくれた方、ありがとうございました<(_ _)>」