「86―エイティシックス―」感想と評価 2017年の看板を背負うアニメ化期待の作品!
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「86―エイティシックス―」というライトノベルをご存じでしょうか?
この作品は『電撃文庫』で出版されているライトノベルです。
ちなみに、「第23回電撃小説大賞」で〈大賞〉を受賞した作品で、「このライトノベルがすごい!2018」でも文庫部門第2位、新作部門第1位にランクインした作品です。
今回は、「86―エイティシックス―」の評価と感想を紹介していこうと思います。
この機会にぜひ、この作品について知っていただければと思います。
「86―エイティシックス―」の評価と感想
INDEX
画像は【電撃文庫公式twitter】より引用
2017年の看板を背負うほどの最高傑作、彼らの戦う理由を知った時、激動が走る!
「安里アサト」先生の「86―エイティシックス―」。
王道と言われれば、王道のライトノベルなのですが、読んでいて”何か”を感じた作品です。
その何かとは一言では言い表せないのですが、「2017年のライトノベルは何なのか?」と思い浮かべると真っ先に「86―エイティシックス―」を思い浮かべるほどのインパクトがそこにはありました。
戦いを強いられている人達はあんな残酷なことがあった上で、何の信念のもとで戦っているのか、それを知った時、ページをめくるのが止めらなくなりますよ。
管理人が一番印象に残っているのは、やはり戦いのシーンですね。
ロボットの戦いのシーンがなかなか緻密に描かれており、どれだけ壮絶な戦いを強いられているのかを想像できるくらいです。
2017年の看板を背負うほどの作品だと勝手に想っているので、気になった方はぜひ読んでみて下さい!
イラストに関して、イラストレーターは「しらび」先生が担当しています。
1巻の表紙は、本当に神イラストですよね。
この表紙のイラストを見たとき、鳥肌を感じたのと同時に今までの歴代の表紙と比べてもトップレベルに入るくらい魅力的なイラストだと思いました。
各登場人物全員のイラストもあれだけ登場しながら抜かりなく全て素晴らしく、特に「レーナ」のイラストは「本当に最高っっ!!!」の一言です。
また、メカニックデザインに関しては、「Ⅰ-Ⅵ」先生が担当しています。
私はロボについての知識はあまりないのですが、それでも『ジャガーノート』をはじめ素晴らしいメカの数々が登場しますよ!
そんな「86―エイティシックス―」の評価は、当然10点中10点です。
ここから「86―エイティシックス―」の主なストーリー、登場人物の紹介をしていきます。
「86―エイティシックス―」の主なストーリー
豚に人権を与えぬことを、非道と誹られた国家はない。
『サンマグノリア共和国』、そこには、”聖女マグノリア”の肖像旗と共和国国旗の五色旗があった。
それは、自由と平等、博愛と正義と高潔を表していた。
その共和国は現在、隣国である『ギアーデ帝国』の完全自律無人戦闘機械『レギオン』から侵略を受けており、『サンマグノリア共和国』は、”ジャガーノート”と呼ばれる無人兵器を用いて、『ギデオン』に対抗していた。
それ故に、その戦場には、死者がいなかった……、表向きは……。
『サンマグノリア共和国』は、かつて『ギアーデ帝国』の『レギオン』の前に大敗した。
しかし、『共和国』は”白系種(アルバ)”を至上とし、それ以外の人種がいたからこそ戦争に負けたのだというデマを流し、”白系種”以外の人種は、劣等種と見なして後に、”エイティシックス”というレッテルを貼ることになった。
”エイティシックス”は、『共和国』で生まれたのにもかかわらず、人としての人権を与えられなくなってしまった。
また、『共和国』は『レギオン』に対抗するため、同じ無人機『ジャガーノート』を作った。
しかし、『レギオン』との精度の差は歴然であって……。
”白系種”を至上とする共和国民は、自らが劣っているということを許せず、そのため『レギオン』との差を埋めるために、人間と見なさない”エイティシックス”を搭乗させることにした。
そのことを人道的な行いと見なすのが、『ハンドラー・ワン』の存在であった。
『ハンドラー・ワン』とは、指揮官のことであり、基本”白系種”の指揮官が”エイティシックス”の指揮をとり、侵略してくる『レギオン』と戦うことになっています。
通信の手段は、”知覚同調(パラレイド)”と呼ばれる手段であり、それは、顕在意識と潜在意識のさらに奥、人間全てが共有する『人類種族の潜在意識』に接続し、意識を共有することができた。
そんな『ハンドラー・ワン』の存在が、”エイティシックス”の操縦士を”情報処理装置”と定義し、そこには非人道的な行いはないとされていた。
そのため、”エイティシックス”の人々は毎日、死人が出ていたのにもかかわらず、死者とは見なさなかった。
指揮官である『ハンドラー』は、『レギオン』と本気で戦うことを意識して指揮をとっておらず、”エイティシックス”を生かそうとも思っていない。
そんな『ハンドラー』ばかりの中に「レーナ」という少女がいた。
「レーナ」は、“エイティシックス”であっても同等の立場として接する数少ない”白系種”であり、そんな彼女は、『スピアヘッド戦隊』と呼ばれる”エイティシックス”の指揮をとることになります。
「86―エイティシックス―」の登場人物
『共和国』側の人間
- ”エイティシックス”を人間と見なす数少ない軍人「レーナ」
- 「レーナ」の親友であり、研究主任「アネット」
”エイティシックス”の烙印を押された『スピアヘッド戦隊』達
- ”スピアヘッド戦隊”隊長、パーソナルネームは”アンダーテイカー”「シン」
- ”スピアヘッド戦隊”副隊長、パーソナルネームは”ヴェアヴォルフ”「ライデン」
- パーソナルネームは”ガンスリンガー”「クレナ」
- パーソナルネームは”ラフィングドッグス”「セオ」
- パーソナルネームは”スノウウィッチ”「アンジュ」
- パーソナルネームは”ブラックドック”「ダイヤ」
- パーソナルネームは”キルシュブリューテ”「カイエ」
- パーソナルネームは”ファルケ”「ハルト」
- かつて”女王の家臣団”と呼ばれたブリジンガメン隊長「シデン」
『ギアーデ連邦』側の人間
- 『ギアーデ連邦』暫定大統領である「エルンスト」
- 10歳の少女でありながら頭脳は明晰である「フレデリカ」
ここまでが「86―エイティシックス―」の主なストーリー、登場人物の紹介でした。
「86―エイティシックス―」どんな展開のストーリー?
ここから「86―エイティシックス―」のそれぞれの巻について簡単に紹介していこうかと思います。
「86―エイティシックス―」1巻の主な内容
サンマグノリア共和国。そこは日々、隣国である「帝国」の無人兵器《レギオン》による侵略を受けていた。しかしその攻撃に対して、共和国側も同型兵器の開発に成功し、辛うじて犠牲を出すことなく、その脅威を退けていたのだった。
そう――表向きは。
本当は誰も死んでいないわけがなかった。共和国全85区画の外。「存在しない’’第86区’’」。そこでは「エイティシックス」の烙印を押された少年少女たちが日夜《有人の無人機》として戦い続けていた――。
死地へ向かう若者たちを率いる少年・シンと遙か後方から、特殊通信で彼らの指揮を執る”指揮管制官(ハンドラー)”となった少女・レーナ。二人の激しくも悲しい戦いと、別れの物語が始まる――!
第23回電撃小説大賞《大賞》の栄光に輝いた傑作、堂々発進!
『スピアヘッド戦隊』の『ハンドラー・ワン』となった「レーナ」
「レーナ」は突如、担当部隊の異動を言い渡され、『スピアヘッド戦隊』の管理・指揮を任されることになる。
その『スピアヘッド戦隊』は、精鋭部隊であり、戦場の第一戦線で戦っていた。
そんな「レーナ」は、”エイティシックス”を同じ共和国国民として扱い、指揮をとっていくことになるのだが、単なる偽善であるということを思い知らされることになる。
また、そこには『ハンドラー・ワン』の精神を壊してしまう”アンダーテイカー”もしくは”死神”の異名を持つ者がいると噂されていた。
後に「レーナ」は、何故彼がそのような異名で呼ばれているのかを知ることになる。
そして『レギオン』の真実も”エイティシックス”の末路も全て知ることになる。
『エイティシックス』達が戦う理由とは……。
常に”死”が付きまとう戦場にて彼らの戦う理由……、それは、単純なことであった。
死ぬために戦うのではなく、生き抜くために戦うということ……。
そして、共に死ぬことを運命にした『スピアヘッド戦隊』は、『共和国』から無謀な戦いを強いられることになる……、それは、ある意味で『エイティシックス』の処刑を意味していた。
しかし、「シン」達『エイティシックス』は自分たちが死ぬと分かっていてもそれでも戦うことをやめなかった。
エイティシックスたちが戦う理由……、そして、エイティシックスたちの末路はどうなるのか……、最高にして傑作の作品! 気になった方はぜひ読んでみて下さいな!
【管理人のオススメ度】
★★★★★★★★★★
「86―エイティシックス―」2巻の主な内容
共和国の指揮官(ハンドラー)・レーナとの非業の別れの後、隣国ギアーデ連邦へとたどり着いたシンたち〈エイティシックス〉の面々は保護され、一時の平穏を得る。
だが―彼らは戦場に戻ることを選んだ。連邦軍に志願し、再び地獄の最前線へと立った彼らは、シンの”能力”によって予見された〈レギオン〉の大攻勢に向けて戦い続ける。そしてその傍らには、彼らよりさらに若い、年端もいかぬ少女であり、新たな仲間である「フレデリカ・ローゼンフォルト」の姿もあった。
彼らはなぜ戦うのか。そして迫りくる〈レギオン〉の脅威を退ける術とは――?
第23回電撃小説大賞《大賞》受賞作第2弾! シンとレーナの別れから、奇跡の邂逅へと至るまでの物語を描く〈ギアーデ連邦編〉前編!
”死神は、居るべき場所へと呼ばれる”
あの絶体絶命の中、「シン」たち『エイティシックス』は『ギアーデ連邦』へと辿り着くことになるのだが……。
あの無謀な戦場の中、何とか『ギアーデ連邦』へと辿り着いた『エイティシックス』達は、「エルンスト・ツィマーマン」という『ギアーデ連邦』の暫定大統領に保護されることになる。
「エルンスト」は『エイティシックス』達に同情し、哀れみ、そして安寧の生活を与え、「エルンスト」の私邸で『エイティシックス』達はこれから過ごすことになり……。
そして、『エイティシックス』達はそこにいた「フレデリカ・ローゼンフォルト」という少女と出会うことになります。
彼女は訳ありの少女であって、後にその正体を「シン」は知ることになる。
しかし、そんな平穏な日常は彼らにとって単なる夢であり、『エイティシックス』がいる場所ではなかった。
『エイティシックス』達が求めるのは果てしない戦場……、戦いこそが彼らの……。
「帰ろう。あたし達のいるべきところに」、「シン」達『エイティシックス』は戦場へと戻ることを決意する。
また、「フレデリカ」も『エイティシックス』達と共に戦うことを決意し、彼女には「シン」と同じくある”異能”を持っていた。
『ギアーデ連邦』で『ギデオン』と戦うべく、『エイティシックス』達は『レギンレイヴ』へと搭乗し”士官”として戦っていくことになります。
そんな中、『レギオン』は大規模攻勢を開始し、『ギアーデ連邦』や『サンマグノリア共和国』を壊滅させる程の勢力で侵攻してくることになり……。
彼らが求めるのは戦場、まさしく”エイティシックス”の心の芯を知ることができる第2巻でした! ぜひ読んでみて下さい。
【管理人のオススメ度】
★★★★★★★★☆☆
「86―エイティシックス―」3巻の主な内容
敵〈レギオン〉の電磁加速砲(レールガン)による数百キロ彼方からの攻撃は、シンのいたギアーデ連邦軍の前線に壊滅的被害を与え、レーナが残るサンマグノリア共和国の最終防衛戦を吹き飛ばした。
進退極まったギアーデ連邦軍は、1つの結論を出す。それはシンたち「エイティシックス」の面々を〈槍の穂先(スピアヘッド)〉として、電磁加速砲搭載型〈レギオン〉の懐に――敵陣のド真ん中に突撃させるという、もはや作戦とは言えぬ作戦だった。
だがその渦中にあって、シンは深い苦しみの中にあった。「兄」を倒し、共和国からも解放されたはず。それなのに――。
待望のEp.3《ギア―デ連邦編》後編。
なぜ戦う、”死神”は。
何のために。誰のために。
生き抜いたその先で彼らに追いつくために……、「ヴラディレーナ・ミリーゼ」大尉の想い……。
電磁加速砲(レールガン)によって、突然訪れた”消滅”、それは長距離からもたらされる『レギオン』の攻撃であり、「シン」がいる『ギアーデ連邦』ではおよそ見たこともないほどに無残な破壊の爪痕を残したのであった。
一方「レーナ」がいる『サンマグノリア共和国』においても、レールガンによる被害は尋常ではなく、何もしてこなかったハンドラーたちにはそんな非常事態に対応できるわけもなく共和国は陥落寸前であった。
しかし、「レーナ」だけはいずれ来るこの時、『レギオン』の大軍勢との戦闘に備えており、諦めるような無様な姿をさらすことはなかった。
むしろ、『スピアヘッド戦隊』である彼らが行き着いたその先に辿り突くために、そして追いつくために、「レーナ」は命尽きるその最後の瞬間まで戦うことを決意していた。
そして、彼らを連れて、その先で共に戦うために……。
史上最大の共同作戦の開始、だが「シン」たち『ノルトリヒト戦隊』に言い渡された作戦とは……。
その超長距離砲である新型『レギオン』を”電磁加速砲型(モルフォ)”と呼称し、『ギアーデ連邦』を含む三国との共同作戦が開始されることになる。
その共同作戦の目標は、電磁加速砲型を撃墜することであった……のだが、電磁加速砲型を撃墜するミサイルは足りず、数百キロ先の電磁加速砲型に銃砲も届かない、ましてや『レギオン』支配域で航空戦力は使うことすらできなかった。
そのため、電磁加速砲型を排除するには地上兵力による直接排除しかなく……、それも『レギオン』支配域での直接排除であり、どの部隊を選んでもそんな特攻部隊では犠牲になるような作戦であった。
そして、そのような電磁加速砲型の排除を言い渡されることになるのは、”エイティシックス”の烙印を押された「シン」たち五名を含む部隊であり……。
その三国による共同作戦の作戦概要とは、三国合同軍が『レギオン』支配域にいる『レギオン』を陽動、そしてその陽動をしているうちに、「シン」たち”エイティシックス”が電磁加速砲型を撃破せよという乱暴きわまりない作戦であって……。
それでも「シン」たちは戦い抜くことを決意する……、たとえ命運尽きるまで戦い抜いたその果てに戦場で散ったとしても……。
「シン」たち『ノルトリヒト戦隊』の果てしなき戦い……、その中で「シン」は何故戦うのか、そしてその果てに何を想ったのか? この巻も圧巻でした!
次の巻では、”ライト”な感じとあとがきに書いてあるのですけど、どうなるのやら……、全く想像がつきません。
【管理人のオススメ度】
★★★★★★★★★☆
「86―エイティシックス―」4巻の主な内容
ついに運命の再会を果たしたシンとレーナ。どことなくいい雰囲気を醸し出す二人に、フレデリカとクレナは戦慄し、そして気を揉むライデンらの苦労は留まることを知らない。
しかしそんな束の間の休息を破り、レーナを作戦司令とする新部隊に初任務が下った。共和国85区内北部、旧地下鉄ターミナル。地下深くに築かれたレギオンの拠点が、その口をあけて彼らを待つ。
そこに見えるのは闇。
レギオンの、共和国の、
そして彼の国が虐げた者たちの、闇。
シンとレーナ――二人が出会った後、初めての共闘を描く『Ep.4』!
“地の底からの呼び声が、
彼らに新たな試練を告げる。”
4巻はライトな展開、4巻はライトな展開……、「シン」と「レーナ」の再会から……、彼らの関係が徐々に縮まっていく!?
運命の再会を果たした「シン」と「レーナ」……、また、連邦国はプロセッサー技術士官として「ペンローズ」少佐も迎え入れることになり……。
「第八六独立機動打撃群、戦隊総隊長、兼、本部付戦隊”スピアヘッド”戦隊長、シンエイ・ノウゼン大尉です。――ペンローズ少佐」
グランミュールが崩壊して半年余り、共和国側は未だに誰かが助けを待ってくれるを待っているだけで、自らが戦う意志を持たぬ者が多い……、そんな中で交わされる「シン」と「レーナ」の会話……。
その会話を見守る「セオ」と「アンジュ」……、そして、悲鳴を上げる「クレナ」の姿と納得のいかない「フレデリカ」の姿もあって……。
「そうであるが! やはり目の前にしてしまうと納得はいかんのじゃ! 何となれば、共に過ごし、戦った時間はわらわの方が長いのであるぞ……ああっ!?」
「シン」と「レーナ」の関係が光の速さで接近していくことになるライトな展開に……、「レーナと。名前で呼んでもらえませんか……?」。
「シン」と「レーナ」に与えられた極秘任務、終わることのない戦争……、ハッピーエンドの道は開かれるのか?
「――ヴラディレーナ・ミリーゼ大佐。シンエイ・ノウゼン大尉。共和国北域奪還作戦にあたり、諸君に極秘任務を与える」
そんな休息も束の間、「シン」と「レーナ」は極秘任務を与えられることになり、その作戦内容は地下ターミナル制圧作戦であった。
その地下ターミナルには、『レギオン』の大規模な生産規模があり、地下四層には自動工場型(ヴァイゼル)、第五層には発電プラント型(アトミラル)の制御ユニットが存在すると推定されていた。
目標はその上記二機のレギオンの撃破……、彼らの戦争はただひたすらに続く……、そして、その作戦中に「シン」は今まで見たことがないレギオンと対峙することになる。
ページをめくって、いきなり!「しらび」先生の「レーナ」のモノクロのイラストが……、そして、積極的な「レーナ」の姿にも注目です!!
一方で、レギオンとの戦闘も新章突入で、ますます見逃せなくなります! 気になった方はぜひ読んでみて下され!
【管理人のオススメ度】
★★★★★★★★★★
以上、「86―エイティシックス―」についてでした。
後の巻は出版され次第、更新していきたいと思います。
気になった方は、ぜひ読んでみて下さいね。
「ここまで読んでくれた方、ありがとうございました<(_ _)>」