「山本五十子の決断」感想と評価 史実に基づいたライトノベルは興味深い!
公開日:
:
おすすめライトノベル ラノベ, ラブコメ, 頭脳戦, 富士見ファンタジア文庫, 史実, 軍事, 戦艦
「山本五十子の決断」というライトノベルをご存じでしょうか?
この作品は、『富士見ファンタジア文庫』で出版されているライトノベルです。
今回は、「山本五十子の決断」の評価と感想を紹介していきます。
この機会にぜひ、この作品について知っていただければと思います。
「山本五十子の決断」の評価と感想
INDEX
画像は【富士見ファンタジア文庫公式twitter】より引用
やっぱり史実に基づいたライトノベルは興味深い! 斬新性もあって良かったですよ!
「如月真弘」先生の「山本五十子の決断」。
この作品は、タイムスリップしてしまった「源葉洋平」が太平洋戦争で戦局悪化とされる『ミッドウェー海戦』の運命を変えることができるのか……、というのが大きな流れになってきます。
私はまだ一巻しか読んでおらず、その一巻もほぼ日常パートだったので、この作品の全体的な評価や感想っていうのはあまり書けなかったのですが、とりあえず一巻で感じたことを書いていきます。
まず、史実に基づいてストーリーが展開していくのは、個人的になかなか興味深い点だと思いました。
それも第二次世界大戦における太平洋戦争で、表面的な内容だけではなく、「こういうこともあったのか……」と普段知ることができないことも語られており、また、日本国内の政情事情、例えば、海軍と陸軍の仲だったりとかも描かれているのでそこも読みたくなる要素でしたね~
やっぱり史実に基づいているからこそ、読みたい気持ちになりましたし、何より第二次世界大戦頃を史実としているライトノベルって珍しいですよね。
そういう斬新性っていうにも心惹かれた要素なのではないかと思っています。
これからの『ミッドウェー海戦』が始まる第二巻が非常に楽しみでありますし、どんなことが起きるのだろうかというワクワク感もありますよ。
また、日常パートのラブコメ展開もなかなかこの作品を引き立てる要素ですので、気になった方はぜひ読んでみて下さい。
イラストに関して、イラストレーターは「珈琲猫」先生が担当しています。
一巻、二巻の表紙は「買いたくなるな……」と思わせるイラストだったのですが、ただモノクロのイラストなどは個人的にはあまりグッとくるところはなかったのかなと思いました。
私はイラストのことはあまり分かりませんが、これまで多くのラノベを読み、モノクロのイラストも多く見てきましたので、そうした中で、「山本五十子」という作品に絶対に欠かすことのできない”軍事系独特の何か”というのがあまりモノクロで伝わってこなかったのかなと思いました。
表紙はすっごい良いんですけどね。
そんな「山本五十子の決断」の評価は……、と言いたいところですが、二巻からが実質本番の『ミッドウェー海戦』なので、二巻を読んだら評価をつけたいと思います。
ところで、ここまで『ミッドウェー海戦』って連呼してきましたが、皆さんは『ミッドウェー海戦』をご存じでしょうか?
ここで少し『ミッドウェー海戦』を知らない人のために、『ミッドウェー海戦』とは何ぞや?という所を『太平洋戦争』を交えて簡単に書いていこうかなと思います。
ただし、私が学んだ日本史の知識だけですので、表面的な内容になってしまうのは申し訳ないです(>_<)
まず、そもそも『太平洋戦争』とは、アメリカの『ハル=ノート』を日本が拒否したため、日本が開戦した戦争のことを指します。
そして、日本の海軍が『ハワイ真珠湾』へと、一方、陸軍が『マレー半島』へと上陸し、『対米英宣戦布告』をすることになり、日本は西太平洋と東南アジアを制圧・占領していくことになります。
そうした中で日本は戦局を展開していくわけですが、『ミッドウェー海戦』を契機に日本軍は大敗し、戦局悪化の契機とも言われています。
なぜなら、その大敗から”絶対国防圏”と呼ばれた『サイパン島』が没落し、また、内閣総理大臣も総辞職することになります。
というのが大きな流れだと思います。気になった方はぜひとも日本史の教科書をめくって下され!
ここから「山本五十子の決断」の主なストーリー、登場人物の紹介をしていきます。
「山本五十子の決断」の主なストーリー
大和型戦艦だった。
源葉洋平は自身が溺れていることも忘れてその影に見入った。
「源葉洋平」は気付いたら海の中におり、しかしそんな中、目の前の大和と思しき戦艦に心奪われていた。
それもそのはず、「洋平」が生きる時代にはすでに海で戦艦が航海しているわけもなく、ましてや日本で最大の戦艦大和が目の前にあるのだから驚愕を隠せないでいたのだ。
だが、「洋平」は海の中溺れ、意識も遠くなってきて……。
そんな時、「洋平」を助けようとする声が聞こえ、そして、目を覚ますとそこは見知らぬ部屋であった。
たしか「洋平」は、修学旅行で大和ミュージアムを訪れ、戦艦の模型を見ていたのだ。
「洋平」は、海戦シュミレーションゲーム『提督たちの決断』をこよなく愛しており、それ故に戦艦が大好きであった。
現状が見えない「洋平」は、その部屋を出てウロウロと彷徨うことになるのだが、そこで目にしたのはやはり今の日本にはありふれていない戦闘機や戦艦の数々であった。
また、そこには十人くらいの少女たちがいたのだが、男を見るのが珍しかったのか、その少女たちに見つかった「洋平」は追いかけられることになり……。
「洋平」は当然その少女たちから逃げることになり、そして、辿り着いたのが”作戦室”と書かれた部屋であって……、そこで「洋平」が目にしたのは、スカートの女の子たちが逆立ちをしている光景であった。
「だめぇぇぇっ、殿方は見ちゃいけませんっ!」
と、ここでも少しいざこざはあるものの、そこで「山本」長官と呼ばれる女の子に……。
「おめでとう。君はこの大和に乗艦した、初めての男の人だよ」
と告げられ、しかも、今の西暦は一九四二年らしく、「洋平」がいた西暦とは七十年以上も前のことであった。
そう、「洋平」はタイムスリップしたのである。
「洋平」は驚愕しつつもそんな時、作戦特別緊急電が入ってきて、それは『セイロン沖海戦』の現状の報告であり、しかも今の現状はあまり良くないらしい。
そこで「洋平」は、『提督たちの決断』の知識を活かし、『セイロン沖海戦』で敵艦隊がどこにいるのかという場所を「山本」長官たちに伝えることになるも……。
「山本五十子の決断」の登場人物
- 連合艦隊司令長官「山本五十子(やまもといそこ)」
- 連合艦隊特務参謀、未来人とも呼ばれる「源葉洋平(げんばようへい)」
- 連合艦隊参謀長である少佐、束ちゃんこと「宇垣束(うがきたばね)」
- 戦務参謀である中佐、ヤスちゃんこと「渡辺寿子(わたなべやすこ)」
- 先任参謀である大佐、亀ちゃんこと「黒島亀子(くろしまかめこ)」
ここまでが「山本五十子の決断」の主なストーリー、登場人物の紹介でした。
「山本五十子の決断」どんな展開のストーリー?
「山本五十子の決断」はどんな展開なのか、簡単にそれぞれの巻について、紹介していこうかと思います。
「山本五十子の決断」1巻の主な内容
目の前に現れたのは戦艦大和。頭上に飛ぶのは九六式艦上戦闘機。高校生・源葉洋平は修学旅行中、第二次大戦時代に酷似した世界に飛ばされた。そこで、彼が出会ったのは……
「おめでとう、君はこの大和に乗艦した初めての男の人だよ」
伝説の名将・山本五十六ではなく、五十子と名乗る女の子!? 小柄で不思議系な天才大佐や、血の気は多いけど可愛い一面もある少将などなど美少女だらけの艦で過ごし、問題を解決するうちに一目置かれていく洋平。そんな彼を五十子は特務参謀に指名して…!? 洋平は敗北の運命を覆し、彼女たちを救えるのか!? 現代高校生と美少女提督の軍事系ラブコメ戦記、開戦!
未来人「源葉洋平」が告げた『セイロン沖海戦』の行方、そしてそのことを聞いた「山本五十子」の”決断”
「山本五十子」が「洋平」に作戦室にいるメンバーの紹介をしている時、突如として作戦特別緊急電が入ってきて、しかも、それは『セイロン沖海戦』における奇襲作戦の失敗であった。
そんな状況の中、「洋平」は『セイロン沖海戦』を『提督たちの決断』で培った知識をもとに照らし合わせ、そして、「洋平」はその知識を活かして、敵戦艦の居場所を的確に「五十子」たちに伝えることになるも……。
そこにいた連合艦隊参謀長「宇垣束」が「洋平」のことを敵のスパイだと言いだし、いきなり銃を向けることになり……。
一方、「五十子」は「洋平」が告げたことを頼りに作戦を立てる”決断”をすることになる。
しかし、それ以降「五十子」は「洋平」の知識に頼ろうとはしなかった。
なぜなら、「五十子」は「洋平」を戦争に巻き込むつもりもないからであり、ただ純粋に「洋平」を元いた世界に帰してあげたいと思っていたからだ。
大和の艦内は女の子しかいない!? 海軍乙女と「洋平」のラブコメ日常パート……。
この世界では、男が海に入ると船酔いをひどくしたような症状”ラ・メール症状”が起こり、意識を失い最悪死ぬこともあるらしく、それは大人の女性においても例外ではなかった。
そのため、大和の艦内は十代の女性に限られており、彼女たちを”海軍乙女”と呼んでいた。
また、「源葉洋平」が時間を遡ってきた場所は、日本ではなく『帝政葦原中津国(ていせいあしはらのなかつくに)』と呼ばれる国であり、また、アメリカなども『ヴィンランド合衆国』と史実が同じなのに対して、国名は何故か違っていた。
そんな世界で「洋平」は、水に浸けた水饅頭を食べたり、料理を作ったり、魚釣りをするはめになったりして、海軍乙女の少女たちとラブコメ的展開になっていくわけですが……。
そういったことを通して、「五十子」は戦争を終わらせるという目的のため、後に「洋平」を”特務参謀”という階級に指名することになります。
第一巻では、日常パートがこれでもかというくらい詰め込まれており、ラブコメ展開も豊富でしたね~、次巻から『ミッドウェー海戦』が始まるので、楽しみです!
【管理人のオススメ度】
★★★★★★★★☆☆
「山本五十子の決断」2巻の主な内容
連合艦隊の特務参謀として、艦の女子たちからの信頼も厚くなってきた現代高校生・源葉洋平。陸で彼女たちと温泉やポーカーを楽しみ、束の間の休息を取る一方、過酷な運命と戦火は確実に近づいていた。次の作戦は、連合艦隊が大敗北を喫し、五十子を悲劇へと導く激戦、「ミッドウェー海戦」だった。
五十子を救いたい。その一心で洋平は最大の覚悟を決める。
「僕が赤城に乗るよ。この作戦を成功させるために」
最前線へと志願した洋平が、艦隊随一の頭脳を持つ黒島亀子、世界最強の南雲機動部隊を率いる泣き虫長官・南雲汐里など癖の強すぎる海軍乙女たちと共に、この決戦の運命を変える!?
今、読んでいる途中です。
以上、「山本五十子の決断」の紹介でした。
後の巻についても読み終わり次第、更新していこうと思います。
気になった方はぜひ、読んでみて下さいね。
「ここまで読んでくれた方、ありがとうございました<(_ _)>」