「常敗将軍、また敗れる」感想と評価 英雄を超えたその先、伝説の男の生き様を刮目せよ!
「常敗将軍、また敗れる」というライトノベルをご存じでしょうか?
この作品は、『HJ文庫』で出版されているライトノベルです。
ちなみに、「第11回HJ文庫大賞〈大賞〉」を受賞した作品です。
今回は、「常敗将軍、また敗れる」の評価と感想を紹介していきます。
この機会にぜひ、この作品について知っていただければと思います。
「常敗将軍、また敗れる」の評価と感想
INDEX
画像は【HJ文庫公式twitter】より引用
英雄を超えたその先”伝説”の男の生き様を刮目せよ! 常敗から最強へと変わる瞬間は鳥肌が立ってしまう!?
「北条新九郞」先生の「常敗将軍、また敗れる」。
「第11回HJ文庫大賞〈大賞〉」を受賞した作品で、文句なしに面白かった作品です。
この作品は、戦に出ると必ず負けるといわれる常敗将軍「ドゥ・ダーカス」が他国との戦のため傭兵として雇われ……、という所からストーリーが展開していきます。
最初の展開の方は、何故「ダーカス」が『常敗将軍』と呼ばれているのか、また、何故帯に”常敗にして無敵”と書かれてあるのか疑問に思っていたのですが、読み進めていくうちにその事が納得していき、最後には確信に変わっていましたね~
最初から何もかも仕組まれており、そして、最後の戦闘シーンも鳥肌が立ってしまいましたよ!
そんな後半からの怒濤の展開はマジで凄まじかったし、あんな展開は予想が出来なかった……、伏線回収も良かった、良かった。
あれこそ”主人公最強”の風格であり、英雄を超えた”伝説”とはこういう人物にこそふさわしいって思ってしまいましたね~
本当に面白い戦記ファンタジーを読んでしまったよ! こんな作品と出会えて良かった……。
イラストに関して、イラストレーターは「伊藤宗一」先生が担当しています。
「表紙のイラストがかっこよすぎ!」っていうのが率直な感想ですね~、「ダーカス」の風格が表紙イラストから直接伝わってきます。
また、他のイラストにおいても戦記ファンタジーという世界観がしっかりとイラストから伝わってきていたので、良かったと思いますよ! 特に最後のモノクロなんかは「おぉ~」って思ってしまいました。
最後まで驚かされっぱなしだったし、読了後の満足感も半端なかったので、気になった方はぜひ読んでみて下され!
そんな「常敗将軍、また敗れる」の評価は、10点中10点です。
ここから「常敗将軍、また敗れる」の主なストーリー、登場人物の紹介をしていきます。
「常敗将軍、また敗れる」の主なストーリー
統一帝国が崩壊して30年。世界は乱世を迎えていた。弱者は強者に刈り取られ、強者は更なる強者に屈服する。今日味方だった者が明日は敵となり、敵同士だった者が利益のために手を結ぶ。信用も安寧もない時代。
そんな時代に求められるのは、圧倒的な力を持ち、あらゆる戦に勝利する無敗の才であった……、のだが……。
そこには、異色の傭兵がいた。
20年に渡り戦場を駆け抜け、幾つもの死線を潜り抜けた『常敗将軍』と呼ばれる男……、その名も「ドゥ・ダーカス」。
「ドゥ・ダーカス!? あの『常敗将軍』を呼び寄せるだと!?」
『ヘイミナル王国』王城の会議室にて響き渡る驚嘆の声、それもそのはず戦に出れば必ず負けるという傭兵を我が国に招くというのだから平然でいられるわけはなかった。
今、『ヘイミナル王国』は隣国の大国『ザルツボルグ王国』の侵攻を受けており、また、ヘイミナル国王である「モルフラン」も病で倒れ、窮地に立たされている状態であった。
現状では「モルフラン」に代わって、『ヘイミナル王国』の王女「シャルナ・バルフォーン」と陛下の弟「デイル・バルフォーン」に全権が委ねられていた。
そこで「デイル」は、常敗将軍である「ドゥ・ダーカス」を高く評価していたこともあり、反対の意見を押し切り、彼を含めて総勢504名の傭兵を『ヘイミナル王国』へと招くことになります。
その傭兵たちの中には、名が轟いている「アイザッシュ・ドムロ」をはじめ、世界最強の傭兵団と知られる『ヴァサームント』家の少女「ティナ・ヴァサームント」もおり……。
かつて「ダーカス」はその世界最強の傭兵団を率いる「ティナ」の父「ローディアス」と兄「ジャルク」と戦をしており、その戦に敗れている……、のだが……。
「しかし、生きている。父は言っていた。これまでの戦歴の中であれほど手応えのない男は初めてだった、と。兄は言った。あの戦いの自分はまるで牧羊犬だった、と」
「ティナ」は、「ダーカス」と出会うやいなや彼を”伝説”であると断言し、彼を見極めるため付き従うことになります。
そうして「ダーカス」は傭兵たちを従えて『ザルツボルグ王国』と戦うことになり……、その戦いで『常敗将軍』としての彼の生き様を目撃することになる。
「常敗将軍、また敗れる」の登場人物
- 成すこと全てが味方の敗北へと繋がる常敗将軍「ドゥ・ダーカス」
- 世界最強の傭兵団『ヴァサームント騎士団』、ヴァサームント家の一族「ティナ・ヴァサームント」
- ヘイミナル王国王女、齢17歳の少女「シャルナ・バルフォーン」
- 手下50名を従える『ドムロ傭兵団』団長「アイザッシュ・ドムロ」
ここまでが「常敗将軍、また敗れる」の主なストーリー、登場人物の紹介でした。
「常敗将軍、また敗れる」どんな展開のストーリー?
「常敗将軍、また敗れる」はどんな展開なのか、簡単にそれぞれの巻について、紹介していこうかと思います。
「常敗将軍、また敗れる」1巻の主な内容
「貴様はこれまで父ローディアスと二度、長兄シャルクとは一度戦っているはず。そして、どの戦にも負けた」
ティナの声が少し弾んだ。
「しかし、まだ生きている」
世界最強の「ヴァサームントの騎士団」当主の娘、ティナは初陣にて『常敗将軍』と渾名される異端の英雄、ドゥ・ダーカスと出会った。陰謀に満ちた戦乱の世界で破格の生き様を見せる英雄ダーカスと、その姿を追いかけるティナや姫将軍・シャルナら魅力的なキャラクター達が織り成す一大ファンタジー戦記!
傭兵たちを指揮することになった常敗将軍「ドゥ・ダーカス」、彼が目指すのはただ生き残るということだけ……。
数百人の傭兵団を指揮することになった「ドゥ・ダーカス」、そんな彼は傭兵たちの前でこのようなことを宣言することになる。
「俺は貴様らを生きて帰してやるつもりだ。ヘイミナルが俺たちを蔑ろにするのなら、俺たちも戦争に勝敗を求めん。ただ淡々と任務をこなし、この国が滅びそうならとっとと逃げるだけだ」
「ダーカス」はこれまで20年に渡って戦場を何度も経験し負けてきた……、しかし、まだ一度も死んでいない……、彼が目指すのは生き残るということのみ。
その事を聞いた傭兵たちは「ダーカス」を認め始めることになるのだが、「アイザッシュ」だけは彼を認めようとはしなかった。
「アイザッシュ」はヴァサームント家以上の最強の傭兵を目指しているらしく、「ダーカス」が良からぬ事をしたら即刻その首を切り落とすと宣戦布告することになり……。
『ザルツボルグ王国』の指揮官「アーバルト・ディスカス」と参戦した戦い全てに勝利を収めている無敗の将軍「ユアン・マルハルド」
相手国である『ザルツボルグ王国』の指揮官は「アーバルト・ディスカス」、王子でありながら自らが戦場に立ち、軍を率いていた。
また、今回の敵軍にはザルツボルグ一の名将とも謳われる「ユアン・マルハルド」もおり、参戦した戦い全てに勝利を収めている無敗の将軍であった。
そんな中、彼らを迎え撃つ作戦はというとジャグラー要塞で籠城することであり……、しかし、「ダーカス」はその作戦とは違う意見を告げることになる。
それは、ジャグラー要塞を捨て、ヘイミナルの王都であり最大の都市レナックスで市民と共に籠城すべきだと進言し……、しかし、「サクラビィ」将軍に即刻却下されることになってしまい……。
そんな「ダーカス」を突然王女である「シャルナ」が呼び出すことになり、そこで「ダーカス」は「シャルナ」に向かってこのような事を宣言することになります。
「私がここに呼ばれたのは、偏にヘイミナルの危機を救うためです。お約束致しましょう、王女殿下。必ずやザルツボルグを追い返すと」
『常敗将軍』と呼ばれている「ダーカス」……、最初の展開は「どうなるのだろう……」って思う場面が多いかもしれませんが、英雄を超えたその先、”伝説”の「ダーカス」の姿が後半には目撃できるので、気になった方はぜひ読んでみてくださいな!
【管理人のオススメ度】
★★★★★★★★★★
以上、「常敗将軍、また敗れる」の紹介でした。
後の巻についても出版され次第、更新していこうと思います。
気になった方はぜひ、読んでみて下さいね。
「ここまで読んでくれた方、ありがとうございました<(_ _)>」