GA文庫大賞金賞『忘れえぬ魔女の物語』まさに記憶に残る百合ラノベ!
『忘れえぬ魔女の物語』というライトノベルをご存じでしょうか?
この作品は、『GA文庫』で出版されているライトノベルで、初版発売日が2021年1月15日です。
今回は、『忘れえぬ魔女の物語』の感想を紹介していきます。
この機会にぜひ、この作品について知っていただければと思います。
『忘れえぬ魔女の物語』感想
画像は【GA文庫公式twitter】より引用
こんな百合ラノベは読んだこともなければ、出会ったこともない。
まさに記憶に残るライトノベル。
「宇佐楢春」先生の『忘れえぬ魔女の物語』。
不思議な気持ちにさせてくれるライトノベル。単なる百合でもなければ、タイムリープものでもない。色々な意味で驚かされた一冊でした。
読む前は、ザ・百合ラノベとして期待していました。ところが、こんなにも奥が深い百合ラノベを読めるとは誰が予想できようか……。
少し切なくて、悲しくなる、最高の百合ラノベ。
タイトルの”忘れえぬ魔女”という箇所が、この物語を読む進めていくうえで大切な鍵となります。そんなストーリーの中で、全てを変えられた主人公と全てを変えたヒロインとの関係性には尊さを感じました。
正直、主人公の行動に疑問を抱く箇所は何度かあるかもしれません。しかし、それが恋故の行動であり、大切な人を守るための行動だとすると、私は頷ける行いだったと考えます。
それも、運命を覆すために動く、204ページからの怒濤の展開を考えると、その想いは本物です。
”未散を諦めるのは、自分の未来を諦めることと同じだ。”。ここの、心のセリフはグッとさせられ、胸に刺さりましたね。
ヒロインとの出会いから、キスシーンへと至る全てをぜひ見届けてほしいので、気になった方はぜひ読んでみて下され!
イラストは、「かも仮面」先生が担当しています。
女子高校生二人が並ぶ美しいイラスト。この二人に割って入ることは許されない感じがしますね。
グッチョブです!
総合得点 | 29点 |
オススメ度 | ★★★★★★★★★★ |
ストーリー | ★★★★★★★★★☆ |
登場人物 | ★★★★★★★★★★ |
#今までにない百合ラノベ |
#タイムリープ×百合 |
#神秘的な百合ラノベ |
『忘れえぬ魔女の物語』PV/ストーリー
高一の春、生まれて初めてできた友達は魔法使いを名乗った。どこからどう見ても普通の女子高生。しかし、彼女の言葉には力があった。
始まりは、新学期の四月六日。
「ねえ、間に合ったかな、入学式。ひょっとしてもう終わっちゃった?」
今でも、胸に残っている、その第一声。その声の主は稲葉未散(いなばみちる)、飛び切りの笑顔は私をあぜんとさせた。
「あ、相沢綾香(あいざわあやか)……、よろしく」
私は彼女とこれ以上話す気は毛頭なかった。なぜなら、友達を作れない理由があったから。
「どうしてわたしにかまうの?」
「うーん。とくに理由はないんだけど、しいて言うなら仲良くなれそうだから、かな。」
でも、私はこのときすでに、居心地のよさとでも呼ぶべき、おさまりの良さをなぜか感じていた。
これが、四月六日Aの話。明日はどうなるのだろうか。ほんのひとつまみの期待を抱いて、わたしは翌日を迎えた。
四月六日Aの翌日、四月六日B。
今日もやっぱり私は自分の席に座って入学式が始まる時間を待っている。
世界は繰り返している。その繰り返している一日が採用されて『昨日』となる。
二回目の入学式前、『昨日』のことなど何も知らないはずの稲葉さんは、またわたしに話しかけてくれた。記憶の中とくらべても甲乙つけがたい笑顔で。
こんなふうに同じ日付は何回もやってくる。そのたびに私たちは他人に戻る。再開の約束をしないまま。
これは彼女と私の、不器用な想いにまつわる少しフシギな物語。
『忘れえぬ魔女の物語』どんな展開のストーリー?
『忘れえぬ魔女の物語』はどんな展開なのか、もう少し紹介していこうかと思います。
今年進学した高校の入学式が三回あったことを、選ばれなかった一日があることをわたしだけが憶えている。そんな壊れたレコードみたいに『今日』を繰り返す世界で……。
「相沢綾香さんっていうんだ。私、稲葉未散。よろしくね」
そう言って彼女は次の日も友達でいてくれた。生まれて初めての関係と、少しづつ縮まっていく距離に戸惑いつつも、静かに変化していく気持ち……。
「ねえ、今どんな気持ち? 」
「ドキドキしてる」
抑えきれない感情に気づいてしまった頃、とある出来事が起きて――。
恋も友情も知らなかった、そんなわたしと彼女の不器用な想いにまつわる、すこしフシギな物語。
同じ日は平均すると五回くらい繰り返す。
「私、稲葉未散。よろしくね」
入学式は三回繰り返したのだが、三回中三回とも稲葉さんと知り合いになれた。こんなことは今までなかった。誰かと知り合いになっても、その日が採用されずに赤の他人に戻るのが普通だった。
稲葉さんとの出会いは、私を変えてくれた。毎日を退屈だと感じていた私に、楽しさを与えていった。
もっと知りたい、ずっと見ていたい。
「他の人には秘密なんだけど」
「私、大人になったら魔法使いになるんだ」
あまりに唐突すぎる稲葉さんのカミングアウト。
なぜこのタイミング? なぜこのわたしに? というか、魔法使いってなんだ?
「嘘じゃないよ。まぁ、その、人前じゃ絶対に使えないけど、魔法」
もしかすると、彼女も今日が何回も繰り返していることを知っているのかな、なんて少し期待してしまった。
以上、『忘れえぬ魔女の物語』の紹介でした。
もう少し紹介したいのですが、ネタバレになってしまいますので、ぜひ読んで確かめて下され!
2巻も買いですね。
「ここまで読んでくれた方、ありがとうございました<(_ _)>」
Comment
すごくまとめられいて、わかりやすかったです!
百合ラノベ購入したことないですが、一度購入してみます!!!